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公正証書の活用を! ⑨ 定款 1



 定款の記載事項には3種類あります。

 ① 絶対的記載事項
 定款に必ず記載しなければならない事項で、記載を欠くと定款全部が無効になります。

・会社の目的
・会社の商号
・本店の所在地
・設立時の出資額
・発起人の氏名住所
・発行可能株式総数

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公正証書の活用を! ⑧ 定款認証 1

 株式会社等設立に際しては発起人等が作成する定款(「原始定款」といわれれます。)が必要です。会社法30条1項により規定され,同規定は定款の認証を必要とする各法律に準用されています。

 これは会社法第26条に規定されています。

 第二十六条  株式会社を設立するには、発起人が定款を作成し、その全員がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。
2  前項の定款は、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)をもって作成することができる。この場合において、当該電磁的記録に記録された情報については、法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。

 そしてこの原始定款は会社法第30条に規定されているように、公証人が認証しなければ効力がありません。

 第三十条  第二十六条第一項の定款は、公証人の認証を受けなければ、その効力を生じない。

 従って株式会社等で事業を始めようとするときは、定款を作成し、公証人による認証を受けることが必要となります。




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公正証書の活用を! ⑦ 私製証書

 公正証書の作成以外に公証人には私製証書の認証会社の定款認証があります。

公証人法第1条
公証人ハ当事者其ノ他ノ関係人ノ嘱託ニ因リ左ノ事務ヲ行フ権限ヲ有ス
2.私署証書ニ認証ヲ与フルコト
3.会社法(平成17年法律第86号)第30条第1項及其ノ準用規定ニ依リ定款ニ認証ヲ与フルコト


 通常の私文書の場合、作成権限を証明するには作成名義人が署名と印鑑証明書付押印といった方法をとります。

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公正証書の活用を!⑥ 

 公正証書には3つの効力のうち3番目目が心理的圧力としての効力です。

 公正証書には証拠力(形式・実質とも)と債務名義としての効力がありますから、公正証書作成の当事は公正証書どおりの履行をしなければならないという心理となるのが通常です。

 このことを「心理的圧力」としての効力といっています。公正証書の約束(契約)に反すれば、執行認諾約款付の金銭支払に関する公正証書ですと裁判手続を経ることなく強制執行があり、また金銭の支払以外を目的とする公正証書では裁判における有力な証拠となるからです。

 従って公正証書作成当事者に対しての事実上の心理的圧力も公正証書の事実上の重要な効力であり、不誠実な契約相手方に対して内容証明で履行を迫る通知書(催告書)の送付などの方法で紛争を事前に避けることができます。




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公正証書の活用を! ⑤ (証拠力 続き)

 公正証書には3つの効力のうち2番目が証拠としての効力で、形式的証拠力と実質的証拠力があります。形式的証拠力は前回述べましたので実質的証拠力は何かということです。

 ② 実質的証拠力・・これは公正証書の内容の信憑性です。これは2つの点で評価されます。

  公証人が当事者(例 金銭の借主と貸主)の申し立てた陳述を正確に録取した内容どおりか

  当事者の申立てた陳述が客観的事実に合致しているか

 しかしながら公正証書の内容についての信憑性については法は特に規定していません。従って当事者が債務を履行せず(例 借金を期限までに返済しないなど)裁判となった場合は民亊訴訟法第247条( 自由心証主義)に委ねることとなります。

 「第247条  裁判所は、判決をするに当たり、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果をしん酌して、自由な心証により、事実についての主張を真実と認めるべきか否かを判断する。」

 しかし ① 公証役場は公の役所である。 ② 公証人の社会的地位と法律家としてのけ権威・専門性 を根拠に信憑性を私人間の文書よりかなり認められているのが実態です。そういう点で実質的証拠力があるといえます。




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公正証書の活用を! ④ (証拠力)

 公正証書には3つの効力のうち2番目が証拠としての効力です。

 裁判などで文書が証拠として評価する場合2つの面から検討されます。

 ① 形式的証拠力・・文書を作成し記名・押印した者が本人や当事者に間違いないかどうか、言い換えれば真正に成立したものかどうかということです。本人を騙った「成りすまし」などの偽造文書もあるからです。

 この点について民事訴訟法228条第2項は、公証人が職務上作成したと認められるときは、真正に作成したものとするという規定をおいています。この文書が自己の主張にそぐわない偽造だとする当事者が偽物だと立証しなければなりません。

 第228条  文書は、その成立が真正であることを証明しなければならない。
2  文書は、その方式及び趣旨により公務員が職務上作成したものと認めるべきときは、真正に成立した公文書と推定する。

 ここで公証人は「公務員」とされています。従って公正証書である文書は形式的証拠力が具備されているものと法的にいえるわけです。




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公正証書の活用を! ③ (債務名義の効力)

 公正証書には3つの効力があります。

 ① 債務名義としての効力
 ② 証拠力といての効力
 ③ 心理的圧力としての効力

 この①の債務名義としての効力は公正証書で強制執行がかけられることです。(公正証書の条項に執行認諾約款の記載があること)

 このことは民事執行法第22条1項5号で規定されています。

第二十二条  強制執行は、次に掲げるもの(以下「債務名義」という。)により行う。

五  金銭の一定の額の支払又はその他の代替物若しくは有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求について公証人が作成した公正証書で、債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述が記載されているもの(以下「執行証書」という。)

 ここでのポイントは2つです

1.一定の数量の給付・・簡潔にいうと給付金額が確定していることです。例えば「100万円を支払え」といった具合です。

2.直ちに強制執行に服する旨の陳述の文言が記載されていることです。この文言は契約類型で様々な文言がありますが、「債務弁済契約」の例ですと、「乙(債務者)は金銭債務を履行しないときは直ちに強制執行を受けても異議のないことを認諾する。」といった条文です。
 



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公正証書の活用を! ②

 公正証書には公正証書化できる文書とできない文書とがあります。

 法律行為に関する公正証書(例えば不動産お売買契約・賃貸借契約など)と私権(民法を中心とする私法上の権利で、所有権その他の法的に認められた権利)の得失変更に関連のある事実を証明する文書を公正証書にする事ができます。

 しかし、違法・無効な内容の公正証書はできません。例えば犯罪に伴なう対価を付与する契約、脅迫されて通常では支払う必要のない金銭の支払を強要されるような契約、などです。

 公証人法に規定されています。
 第26条 公証人は法令に違反したる事項、無効の法律行為及行為能力の制限に因りて取得すこと得べき法律行為に付証書を作成することを得ず




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