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宙に浮いた年金記録5000万件の統合の行方



 社会保険庁の年金記録不備問題で、基礎年金番号に統合されず、宙に浮いた年金記録5000万件について、政府は来年3月までに名寄せ作業と通知を終える方針を掲げています。国民の大多数は「来年3月で年金問題が解決する」と思っていますが、実際は簡単ではないのです

 この5095万件は19年6月時点の数字でその後社保庁においての年金裁定や年金相談を通じて7月末時点で4871万件となっているとのことです。1ヶ月で100万件基礎年金に統合されていることになります。

 この調子でいけば約50ヶ月後(来年3月まではとても無理)には宙に浮いた年金は解消するはずです。その前提としては、1件単位で誰のものか特定できることが必要です。少なくとも名前が明確であることが必要です。(当たり前すぎます。)

 ところがサンプル調査の結果では、7480件中9.62%の754件が名前がない、すなわち持ち主の見当さえつかないということです。

 これを厚生年金と国民年金とに層別すると、国民年金について名無しはないのですが、厚生年金は5880件中、名前なしが754件(12.82%)もあり、生年月日不明が68件(1.16%)性別不明が4件(0.07%)と続きます。

 宙に浮いた5000万件のうち約4000万件が厚生年金であることから、そのうちの13%である520万件が持ち主特定はできません。

 社保庁は、名寄せの定義を「氏名、生年月日、性別などを突き合わせ、記録と結びつく可能性がある者を特定すること」としています。つまり、来年3月までに行われるのは、加入者記録などで持ち主と思われる人を探し、本人に確認を求める通知を発送するまでということだそうです

 氏名がわからないものは特定のやりようがありませんし、通知を受けた本人が記録確認し社保庁に申請し記録に統合してもらい、はじめて年金給付につながる正しいデータとなると共に宙に浮いた年金の件数が減るわけです。

 こうした事情から3月まで0にするのは不可能であるし、最終的にも(約4年後?)においても500万件位は宙に浮いてしまうと予想されます。舛添厚生労働大臣は、2010年1月、社保庁を引き継ぐ「日本年金機構」の発足時に全面解決を目指すとしてきましたが、宙に浮いた年金についてすべて持ち主を特定するという意味ならば、実現の保証は全くありません

 それでは、どう自己防衛するかというと、厚生年金加入者については、自分の記録を取り寄せ、勤務暦(正式会社名・住所・勤続期間・給与)、が実態と合致しているかを確認し、不一致があれば、社保庁に記録の訂正方を申請する、といったことでオーソドックスに対応することです。社保庁は記録を付け加えてくれることはないのです。

 安倍前首相も舛添厚生労働大臣も「最後の1人、最後の1円まで確実にやる」と述べているようですが、宙に浮いた年金との関連でいうならば、ありえないことを述べているに過ぎません。その意味では無責任です。その無責任な発言に惑わされないことが重要です。

遠藤行政書士事務所



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